大阪市北区中津2-3-10 トライスタービル
阪急・地下鉄 中津駅7分、阪急 梅田駅14分 駐車場5台
歯科医療も日進月歩で進化しています。そのトレンド、最新技術を研究し、日々の診療に反映させるべく努力しております。治療・口腔ケアの両面でベストなものを提供できるよう…
院長からのご挨拶の続きはこちら報告者:歯科医師 小沢
咬合崩壊(噛み合わせの喪失)の患者様はごくまれに遭遇します。今回の患者様は前歯と奥歯の両方に噛み合わせに不具合がある方の症例です。
性別・年齢:男性(50代)
ご来院理由:前歯を入れて欲しい。
既往歴:特になし上の前歯4本がほとんどないため食べ物が噛み切りづらく前歯を入れたいと来院されました。
目視による診察では、上側右1・2番目と左1・2番目の歯が根元だけの状態になっているだけでなく、多数の虫歯によって奥歯にも咬合崩壊=噛み合わせの喪失が起きていることがわかりました。
レントゲン撮影を行ったところ、右上4・5・6・7番目の歯については虫歯が深いため残すよりも抜歯が最適と判断しました。
まずは口腔内の環境を改善る為に虫歯と歯周病の治療から行いました。週1回の来院治療を3ヶ月続け、仮歯も入れほぼ健康な状態まで回復しました。
前歯の治療を進めるにあたり、正しい噛み合わせ位置に矯正するために奥歯の調整治療を行いました。上顎側にメタルブリッジを渡し、下顎側にはバイトアップ=樹脂によって高さを上げ、正しく歯と歯が噛み合わさるように調整しました。
歯根部までう蝕に羅患していた右上4~7番目の歯は保存が難しいため抜歯をしました。この部分は前歯の治療が終わって状態がおちついてから患者様と再度治療方針を相談させていただくこととなりました。
まずはクラウンを装着する前歯6本について、痛んだ歯髄を除去して根管を清掃し詰め物をする根管治療を行いました。
次に、クラウンの土台となるコアを埋め込み、クラウンを装着します。保険適用内での治療を望まれていることもありメタル素材のコアとしました。
患者様のご希望であった前歯の再生とともに、噛み合わせも正しい位置になりました。
前歯の再生と咬合崩壊および虫歯・歯周病といった複雑な治療を要するケースでしたが、治療の内容と順番を1つ1つ深く検討して進めることで、患者様の希望をかなえることと口腔内全体の環境改善することができました。
これらが、患者様の望む「前歯の再生」を成功させた要因であったと結論づけます。